・悔しいが金持ちとイケメン美女は得をする、というのは全くの本当である。
みなさんは金持ちでイケメンあるいは美女だろうか?
もしそうならば生まれながらにとてつもない資産を持っていることになる。
ハロー効果とは何か優れたものを持っている人に対してその他の部分も優れているだろうと誤認しやすくなってしまう心理的効果である。
たとえば医者という職業を想像してみて欲しい。あなたはどんな人物を思い浮かべるだろうか?
男性だろうか?女性だろうか?年齢は若いだろうか?それともある程度のベテランを想像しただろうか?
色々な人物を想像したと思うが、どうだろう。あなたが思い浮かべたその人物にどんなイメージを持っただろうか。
きっと良い印象の人物を思い浮かべたはずだ。
医者や弁護士など社会的にステータスがある人物を思い浮かべるとき、悪いイメージの人物を思い浮かべるという人間は少ない。
これこそハロー効果によるものだ。
実際には医者や弁護士であったとしてその人物が善人であるのか悪人であるのかまでは決めないにも関わらず、社会的地位が高いステータスにひきずられて人格的にまで優れた人物を想像してしまうのだ。
もちろん社会的ステータスだけでなく、突出した何かさえあれば良いので容姿端麗=イケメン美女だとか単に金持ちだとか人の気をひければなんでもいい。
営業マンが身なりに気を配るのは見た目が良ければ仕事も出来ると思われるためだったり、CMなどで俳優やアイドルが起用されたり、インタビューなどでその道の専門家が明らかに専門外の質問を投げかけられていて答えてもなんとなく納得してしまうのもこの効果によるものだったりする。
なので、採用面接や初対面時などでなるべく相手に好印象をもってもらいたい時にどうしたらいいか分からない際には何でもいいからとにかく自分の一番の長所や実績を強調するべきである。
見た目が良いと得をするだとか社会的ステータスが高い人は得をするだとかかなり当たり前のことではあるが逆にいうとそれだけ原始的に強力で人間の本能にもどづいた心理的効果であるので馬鹿にできない。
容姿や社会的地位にのみこだわっているのは滑稽だが、とはいえ実際に強力な武器であることが学問的に認められているのだ。
逆にいえば容姿や社会的地位が高いからといってその人間の全てを高く評価するのも自分たちがそう思いやすいという前提をもって判断しないと時に間違った判断をしてしまう。
ちなみにこのハロー効果が説明されるときは何か良い部分があるとその他の部分もよく見えてくるといった説明がされることが多いが、この効果は悪い方向にも働く。
先ほどの営業マンの話で、社会人として相手を不快にさせない身だしなみとよく言われるのは実際に悪い見た目をしているとほかの能力まで低くみられてしまうという悪影響があるからである。
なので何か秀でたところのない私たち凡人は突出した悪い部分を作らないというのがハロー効果の凡人なりの使い方なのかもしれない。